神の顔

その夜、ヤコブは起きて、二人の妻と二人の側女、それに十一人の子供を連れてヤボクの渡しを渡った。

皆を導いて川を渡らせ、持ち物も渡してしまうと、 ヤコブは独り後に残った。

そのとき、何者かが夜明けまでヤコブと格闘した。

ところが、その人はヤコブに勝てないとみて、ヤコブの腿の関節を打ったので、格闘をしているうちに腿の関節がはずれた。

「もう去らせてくれ。夜が明けてしまうから」とその人は言ったが、ヤコブは答えた。

「いいえ、祝福してくださるまでは離しません。」

「お前の名は何というのか」とその人が尋ね、

「ヤコブです」と答えると、 その人は言った。

「お前の名はもうヤコブではなく、これからはイスラエルと呼ばれる。お前は神と人と闘って勝ったからだ。」

「どうか、あなたのお名前を教えてください」とヤコブが尋ねると、

「どうして、わたしの名を尋ねるのか」と言って、ヤコブをその場で祝福した。

ヤコブは、「わたしは顔と顔とを合わせて神を見たのに、なお生きている」と言って、その場所をペヌエル(神の顔)と名付けた。

創世記32章


創世記の時代には、直接神と会うことができた。アブラハム、イサク、ヤコブのように選ばれた人たちだけが、神の声を聴き、神の顔を見ることができた。いや、神の顔を見たのはヤコブだけか?モーセでさえ、神の後ろ姿しか見ることができなかったから、神の顔を見た者は人類ではヤコブだけか?

現代においては、神は、聖書を通して語られる。

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